肩こりの原因はどこ?首・肩の痛みやこりを「いつから・どこが・どんな感じ?」から見直す

2026/09/10
やわらかな夕日の差し込む窓辺で、女性が静かに外の景色を眺めている。木のテーブルには湯気の立つカップと本、窓辺には花と気持ちよさそうに眠る猫。緑に囲まれた穏やかな時間の中で、自分の身体や感覚にそっと目を向けるような情景。

「肩こり、つらいんです」

そう言われたら、そのつらさはよくわかります。

重い。
だるい。
痛い。
仕事に集中できない。
ひどくなると、何をしていても気になる。

だから、早くなんとかしたい。

そう思いますよね。


でも今日は、肩こりをなんとかする前に、
少しだけ自分の肩を見てみませんか。

「どこがこっていますか?」

サロンでお客様に、

「どこがこっていますか?」

とお聞きすることがあります。

「肩です」

では、肩のどこでしょう?


そう聞くと、

「うーん、この辺かな……」

意外と、はっきりとはわからなかったりします。


ところが、施術で身体に触れていくと、

「そこそこ!!!!」

(笑)

ちゃんと、あるんです。
つらかった場所が。

でも、自分ではそこだとわかっていなかった。


身体の感覚を言葉で説明するのは、
案外難しいものです。

「痛い」と「重い」の間のような感じだったり、
広い範囲がぼんやりつらかったり。

場所だって、
指一本で「ここ」と示せるとは限りません。

だから、わからなくてもいい。

ただ、

わからないとしても、わかろうとしてみる。

それは、とても大きな一歩なのかもしれません。


「肩こりです」と言えるのに

では、少しだけ自分の肩に聞いてみましょう。

いつからですか?

どこがつらいですか?

何かしたあとですか?

動かすとどうですか?

触ってみるとどうですか?

今は、どんな感じですか?


「肩こりです」

とはすぐに言えるのに、
こうして一つずつ聞かれると、

「あれ? いつからだったかな」

「どこって言われると……」

「ずっと痛いと思っていたけれど、
動かしたときだけかも」

意外と答えられないことがあります。


「肩こり」という言葉は、とても便利です。

肩こりと言えば、
細かく説明しなくても、
なんとなくお互いにわかった気になれます。

でも、その便利な名前のおかげで、

自分の身体で今、何が起きているのか。

そこを見ることを、
少し省略してしまうこともあるのかもしれません。


もしかしたら、「肩こり」という名前が先なのかもしれない

ここまで私は、
いろいろな角度から肩こりを書いてきました。

優しい人の肩。

待っている肩。

考え続ける肩。

背負っている肩。

身体だけではなく、
気持ちや脳の働きからも肩を眺めてきました。


そして最後に、
こんなことを考えるようになりました。

私たちは、

痛い。
重い。
張っている。
動かしにくい。

そんな一つひとつの感覚を、
まとめて「肩こり」と呼んでいます。

もちろん、
肩こりが「ない」という話ではありません。

つらいという感覚も、
身体に起きていることも、そこにあります。


ただ、

「肩こり」と名前をつけたことで、
それ以上を見なくなってはいないでしょうか。

「肩こりです」

その一言で説明できるからこそ、
自分でもわかったような気になる。


でも、本当はその前に、

どこが?

どんなふうに?

いつから?

動かすとどうなる?

そんな、まだ名前のついていない
一つひとつの感覚があるのかもしれません。


だったら一度だけ、
「肩こり」という名前を横に置いて、
自分の身体を見てみてもいいのではないでしょうか。


肩こりをなんとかする、その前に

つらいときほど、
早く楽になりたいと思います。

その気持ちは、よくわかります。

だからこそ、

「肩こりだから、どうしたらいい?」

と考える前に、

「今、私の身体はどんな様子なんだろう?」

と見てみる。


いつから?

どこが?

どんな感じ?

何かした?

動かすと?

触ってみると?

わからなくても大丈夫。

すぐに正しい答えを出す必要もありません。


ただ少し、
自分の身体をわかろうとしてみる。

それまで「肩こり」という一言に隠れていた、
今の自分の身体に気づくことができたとき。


そこから、
「本当につらい」を少しずつほどいていけるのかもしれません。


名前のない肩こり

名前がなければ、不便です。

人に説明するのも難しいし、
何を調べたらいいのかも
わからなくなるかもしれません。

でも、名前がなければ、

「肩こりなら、こう」

と決めなくてもいい。


今、自分が感じているものを、
そのまま見てみることができます。

だから私は思うのです。

名前のない肩こりは、
不自由なようで、
もっとも自由なのかもしれない。

 

『優しい人は肩がこる』は、
肩こりの治し方を書いた本ではありません。

「肩こりって、なんだろう?」

そんな問いを、
身体だけではないいろいろな角度から
眺めてみた本です。

優しさ。
気持ち。
脳の予測。
そして、自分では気づいていなかった肩のこと。


もし、いつもの「肩こり」とは
少し違うところから、
自分の肩を眺めてみたくなったら。

本の中でも、
一緒に考えてみてください。

▼『優しい人は肩がこる』
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H6NLJSYN